大阪府は一般に以下の3つに分けられます。
一方、大阪市は、政令指定都市であることから、ほかの一般市と同等の基礎自治事務のほか、譲与税や宝くじ財源などを活用して、市域全体に関わる幅広い広域事務を行ってきました。都構想になると、広域行政を一元的に担うことから、大阪府はさらに、①から③の事務のほかに、大阪市が担ってきた広域事務なども行うことになります。
しかし、本来、大阪市を特別区に分割して「広域事務は一元的に大阪府がやる」場合、その広域事務の財源に、府税のほか、譲与税や宝くじ財源などを活用してやるべきなのですが、「都構想」の制度では、特別区に格下げにより権限も財源も失った後も、旧大阪市民の税金を吸い上げる仕組みになっています。
大阪府下の他の市町村では、市町村の境界を超える広域事務は府税で実施しているのに、特別区民になった旧大阪市民は、 府税を払ったうえでさらに府に移管する広域事務の税負担も強いられるのは、税金の二重払いになってしまいますね。
都構想になると、地域の特色や風土が異なる区を一括して大幅に合区するため、特別区内の地域ごとの予算配分や主張のぶつかり合いの調整が非常に難しくなります。
特に住民にとっての影響として問題となるのが、合区されると区の名称が変わるため、現在の住所が変更されることです。前回の住民投票では、区の名称は、区の下に表記されることになることから、例えば、「大阪府大阪市東淀川区西淡路」という住所は、「大阪府北区東淀川西淡路」に変更するとされていました。
また企業の所在住所も変更になるため、名刺等の住所変更は必要となりますが、当然、費用は各企業もしくは各自での負担となります。
都構想では、こうした住民や企業側が負担するコストについては、必要経費に盛り込まれていません。
特別区になると、
大幅に合区されるため、住所変更が必要になる。