大阪都構想について詳しく解説します。

ぶっちゃけ教えて! 都構想って、なぁに?

テレビや新聞で聞き馴染みのある「大阪都構想」
なんか響きはいいけど、結局何がどう変わるん?
だれか、ちゃんと教えて。

先生ー。テレビで「都構想」ってよく聞くんだけど、これって何ですか?

お母さんも「大阪が良くなるんやで」としか言わなくて、よく分かりません。

たしかに分かりにくいのう。テレビやニュースで聞く「大阪都構想」の目的も、ここ数年で何度も変わっているからのう。

お母さんも、よく分からんじゃろな? これまでの都構想の流れをまとめてみよう。

これまでの都構想の流れを見てみよう。

【参照】法定協議会、大都市税財政制度特別委員会、財政総務委員会議事録 【参照】法定協議会、大都市税財政制度特別委員会、財政総務委員会議事録
大阪には、大きな権限と予算を持つ「大阪府」と「大阪市」の二つの自治体が あるんじゃよ。

今の大阪市は政令指定都市といって、他の市にくらべて、国からすごく権限と予算が認めれらておるんじゃよ。

都構想は、この二つが「二重行政だ!」ということで、

  1. 大阪市を廃止して4つの特別区に分けよう。
  2. 大阪市の広い範囲の権限・予算 を大阪府に吸い上げて大阪府に一元化しよう
というもんなんじゃな。

【参照】大阪市 特別区制度案

【参照】大阪市 特別区制度案

ポイント

  • 「都構想」とは、「大阪市」を廃止して4つの特別区に分け、広い範囲の権限と予算を大阪府に一元化しようというもの。
Howmuch
都構想になると効果と費用はいくらなの?

えっ!「都構想」になると
4000億円も効果があるの?

実は都構想にはそんな効果はないんじゃ。
前の住民投票のときは、そう言っていたんじゃがの。

都構想の4000億円の効果というのは、 大阪市のままでできる地下鉄の民営化や施設統合の効果がほとんどだったようじゃ。

大阪市を解体せずとも、地下鉄は民営化されたし、施設の統合もほとんど終わってしまったからのう。

大阪都構想の効果額

【参照】法定協議会、大都市税財政制度特別委員会、財政総務委員会議事録 【参照】法定協議会、大都市税財政制度特別委員会、財政総務委員会議事録
都構想は効果はないかもしれない、ってことなのかなぁ。じゃあ、都構想をやるのに一体いくらお金がかかるのなぁ‥

都構想は、大阪市を4つの特別区という自治体に分割するじゃろ。だから都構想の費用は1300億円以上かかるようじゃの。

費用のことはあとで詳しく話そうかのう。

そんなにかかるんだ。
都構想って効果がよくわからないのに、そんなに費用をかけないとできないなんて、すごく不安だなぁ。

ポイント

  • 「都構想」は、4,000億円の効果があると言われていたが、大阪市のままでできる地下鉄民営化や施設統合がほとんどだった。
  • 「都構想」をやると1300億円以上の費用がかかる。
Whats
都構想って、結局、何がしたいんだろう?
費用はかかるけど効果がよくわからないのに都構想って本当は一体何がしたいのかなあ?
都構想の本当の目的は、あまり知られておらんのう。

都構想を正しく理解するには、「大阪府は貧乏」、「大阪市は裕福」っていうことを知る必要があるんじゃよ。
大阪府は借金が膨らみ続けているのに、大阪市は借金を減らし続けとる。

つまり、お金のない大阪府にとってみれば、都構想で大阪市と一緒になって、大阪市の税収を吸収するということになるのう。

【参照】大阪市 市債残高の推移/大阪府 府債発行額・残高等の状況 【参照】大阪市 市債残高の推移/大阪府 府債発行額・残高等の状況 【参照】平成30年度一般会計決算 行政コスト計算書 ※上図の数字は府市ともに「H30 行政コスト計算書」より引用。
行政コスト計算書は、民間企業の会計方式にならい、
財政状態を 自治体間で比較しやすくするために
導入された新公会計制度が定める財務諸表の1つ。
(なお、通常収支差額(府)と経常収支差額 (市)は算出方法が異なり、
単純に比較できるものではない)
【参照】平成30年度一般会計決算 行政コスト計算書 ※上図の数字は府市ともに「H30 行政コスト計算書」より引用。
行政コスト計算書は、民間企業の会計方式にならい、
財政状態を 自治体間で比較しやすくするために
導入された新公会計制度が定める財務諸表の1つ。
(なお、通常収支差額(府)と経常収支差額 (市)は算出方法が異なり、
単純に比較できるものではない)
大阪市はお金はいっぱい入ってくるけど、大阪府はあんまりお金がないんだ。
知らなかったなー。

えっ!都構想って、実は大阪府が大阪市民の税金を狙ってるってことなのかな!?

ポイント

  • 「都構想」は、借金の少ない大阪市の税収を、借金の多い大阪府に吸い上げる仕組みが入っている。

都構想になると

  • 大阪市(政令指定都市)は廃止され、権限と予算の少ない4つの特別区になります。
  • 「大阪市」の広い範囲の権限と予算は、「大阪府」に吸い上げることで一元化されます。
  • 「大阪府」は予算と権限が大きくなるため、トップダウン力が強くなります。
  • 借金の多い「大阪府」に、借金の少ない「大阪市」が統合されることになります。

衝撃!
都構想になると

  • ①「都」になる方法が存在しないって本当?
  • ② 実は都構想で三重行政になってしまう?
  • ③ 政令指定都市じゃなくなると
    どうなるの?

続きはこちら

なんのこっちゃ? 特別区や総合区ってなぁに?

でも「都構想」じゃなく、 総合区ならいいとこ取りできる?

Varius
「区」にも、いろいろ。
「特別区」とか「総合区」とか、ときどき「行政区」とか聞くけど、「区」にも色んな種類があるの?

そうじゃよ。まず、今の大阪市の中には「区」があるじゃろ。 これは、大阪市の仕事を分担している単位のことで、「行政区」と呼ぶ。

「特別区」「総合区」も、大阪市にある権限を、住民に近い区役所におろして、 今より地域の実情に応じた住民サービスを提供しようというものなんじゃ。

どちらも今より区役所が色んな仕事ができるようになるんだね。

「特別区」は、東京の23区と同じような自治体で、 都構想によって大阪市が廃止されたあと、府の下にできる4つの区のことじゃな。

ところが、「特別区」は大阪市をなくして4つの自治体を作るから、庁舎を新しく建てたり、システムを導入したり、とっても大変。

そこで生まれたのが、 今の大阪市を残したまま、各区の権限を強化して、「特別区」と同じようなメリットを実現する 「総合区」という案が登場したというわけじゃ。

【参照】大阪市 特別区制度案 総合区素案 【参照】大阪市 特別区制度案 総合区素案

ポイント

  • 今の大阪市に24ある区が「行政区」
  • 都構想で大阪市を廃止した後にできるのが「特別区」
  • 大阪市を残したまま権限を強化したのが「総合区」
  • 「特別区」も「総合区」も、地域にあった住民サービスを拡充するもの。
Cost
「特別区」と「総合区」費用をくらべよう。
区にも色々あることがわかったけど、「特別区」と「総合区」はどっちがお金がかかるの?

「特別区」になると、今の大阪市役所の職員の多くが、特別区に配置されることになるんじゃが、配置される職員数が多すぎて、今の区役所には入りきらないんじゃよ。

そうすると、新しい庁舎を建てるか、広い事務所を借りるしかないんじゃ。 今の計算じゃと庁舎を建てると約270億円、庁舎に入れるシステムと合わせると 「特別区」は初期費用で約460億円、運用費用や人件費を含めると約1340億円くらいかかるようじゃの。

一方の「総合区」は、職員の移動がそこまで多くはないんで、今の市役所や区役 所を活用すればよいんじゃ。

今の大阪市の「総合区」8区案の試案では初期費用は約60億、運用費用を含めると74億円と言われておるのう。 24区のままで総合区にするなら費用は0円とも言われておる。

特別区では約1340億、総合区では多めに見ても約74億の費用って20倍も違うんだね!

特別区導入初期費用

【参照】大阪市 特別区制度案、法定協議会資料 【参照】大阪市 特別区制度案、法定協議会資料

総合区導入初期費用

【参照】大阪市 総合区素案 【参照】大阪市 総合区素案

ポイント

  • 都構想の「特別区」にするための費用は約1340億円かかるのに対し、「総合区」は今の8区案では約74億円と試算されている。
  • 現状の24区のままで総合区にするなら費用は0円とも言われている。
Public employee
「特別区」と「総合区」の公務員数をくらべよう。

都構想になると、市で働く公務員の数が少なくて済むって聞いたよ。 いっぱい給料をもらってる公務員は、少ない方がいいよね。

やっぱ、都構想の方がいいに決まってるやん!

普通は定年になって退職する人が出ると新人を新たに採用するんじゃが、いまの大阪市は公務員数が多いということで、退職したからと言ってその分の採用はやっとらんのじゃ。

だから、都構想の「特別区」じゃなくて、大阪市が残る「総合区」でも、公務員の数は減っていくんじゃよ。

どっちも公務員数が減るとしても、「特別区」にしたほうが「総合区」よりも、節約になるんでしょ?

それがのう、都構想では、これまで大阪市が一括してやってた仕事を、4つの「特別区」で同じことを別々にやらねばならんので、その分、「特別区」は担当する公務員の数は、実は増えるんじゃよ。

え?増えるの?

1か所でやれる仕事を4つに分けてやるって、かえって効率悪いやん。
なんやそれ。

【参照】大阪市 特別区制度案、総合区素案 【参照】大阪市 特別区制度案、総合区素案

ポイント

  • 都構想の「特別区」の公務員数は、「総合区」よりも多くなる。
Budget
特別区と総合区の予算をくらべよう。

特別区になると、使える予算がいっぱい増えるって聞いたよ。

特別区になると、使える予算は増えるどころか、 実は2000億円減るんじゃよ。大阪市の予算は8600億円じゃが、4つの特別区の予算を足しても、6600億にしかならんのじゃ。

2000億も減るって、そんなこと聞いてない! どういうことか説明してよ!

大阪市の税収のほとんどは大阪府に一旦吸い上げられるんじゃが、吸い上げた税収のうち2000億円の使い道は、大阪府が決定するじゃ。

大阪市に住んでいる人が納めている税金の使い道を、自分たちで決めることができないなんて、そんなの全く納得できないよ!!

ポイント

  • 特別区になると、現行の大阪市の予算に比べて2000億円減少する。
Services
今の行政サービスはどうなるの?

特別区になると、使える予算が2000億円も減るってことは、住民サービスって一体どうなるの?心配だよー!

そうじゃのう。特別区で2000億円の予算がなくなると、どこが削減されるか、考えてみないとあかんのう。

特別区になると予算をどう使うかは、特別区長が決めるんじゃ。

では、特別区長になった気分で、順番に削減できる項目を見てみようかのう。

うんうん。

順番に何が削減できるか見てみよう。

最初にまず「人件費」を削減できるかを見てみるとするかな。残念ながら、特別区は公務員に数が今よりも増えるので削減は無理じゃな。

次に、大阪市の借金の返済に必要な「公債費」や、生活保護支給に必要な「扶助費」じゃが、この支払いを行政がやめるわけにはいかんのう。

なので、削減は無理じゃ。

それに、「投資的経費」を削減すると、今進めている色んな建設工事がストップしてしまうのう。これを削減すると大変なことになるのう。

むむ!!残る項目は「行政サービス」のみになってしもうたわい。しかし、これを削減すると行政サービスを下げることになってしまうわい。

結局、市民サービスを削るしか方法はないってことじゃないのよ!

残念ながら、2000億円も予算がなくなると、市民サービスを削る以外に方法はなさそうじゃのう。困ったわい。

ポイント

  • 特別区の予算が今の大阪市と比べて2000億円減少すると、現行の市民サービスを大幅に削減せざるを得ないおそれがある。

特別区と総合区

  • 「特別区」も「総合区」も、地域の住民サービスを拡充するための制度。
  • 「特別区」大阪市の廃止が前提であるのに対し、「総合区」大阪市のままで導入可能。
  • 「特別区」は「総合区」より、約20倍費用がかかり、必要となる公務員数が多い。

衝 撃!

  1. ① 特別区になると
    大阪市民の貯金を
    取り崩さないといけない!?
  2. ② 特別区になると
    大阪市民の税金が
    大阪市外へ流出!?
  3. 続きはこちら

ちょっと待った! それ聞いてへんで!!

都構想になると 行政サービスが無くなる?

Life
家計にかかわる!
住民サービスはどうなるの?

うちのおじいちゃん、まだまだ元気で外を出歩いているけど、都構想の「特別区」になっても敬老パスはちゃんと残るのかな?

先生、家計に関わるから、教えてください。

大阪市では高齢者の方に敬老パスを発行して、地下鉄やバスをお得に利用できるってことをやっとる。 これはお金がかかることなので、他の市ではあまりやっとらん。

大阪市は政令指定都市としての独自の財源を使って、やっとるんじゃのう。

えぇっ!?

じゃあ、大阪市を解体して「特別区」になったら、お得じゃなくなるの?

「特別区」になると、それぞれの特別区長が敬老パスを発行するか判断するんじゃが、特別区は自前の税収が少ないんじゃ。

大阪府から配布される財源が約束されておらんので、特別区の財政が悪化すると特別区長が「止める判断」をする可能性があるんじゃ。

大阪府から見ても、大阪市以外でやっていないことを、大阪市内の特別区だけ認めて予算を割り振るかというと、疑問じゃのぅ。

ポイント

  • 大阪市が独自の財源で行っている「敬老パス」や「こども医療費助成」などは都構想で特別区になると、財政悪化に伴って、特別区長が「止める判断」をする可能性がある。
Tax
家計にかかわる!
税金はどうなるの?

パートで必死に働いて、税金を納めているけど、都構想の特別区になっても、市民の税金は、ちゃんと市民のために使ってくれるの?

今、大阪市民は市税と府税を納めとるのう。

都構想によって特別区民になると、「府全体の行政」を担う大阪府と、「基礎的な住民サービス」を担う特別区に、それぞれに税金を納めることになるんじゃ。

うん、今は府と市に税金収めているわよ。それでそれで、どうなるの?

都構想では、市税のほとんどを大阪府が吸い上げて、もう一度「特別区」に再配分するんじゃ。

ところが、「特別区」に配分される額のうち、広域的な大規模開発なんかで使う額は差し引かれて特別区に配分されるんじゃよ。

もしそうなると、例えば、広域的な「うめきた2期開発」や「左岸線工事」などの大規模開発事業などは、すべて府税で負担すべきなんじゃが、 特別区のお金も使われるため、他の大阪府民と比べて特別区に住んでいる人だけが、二重に税金を負担する状態となってしまうんじゃ。

なるほど~って、
納得行くわけないやろー!!!!!

ポイント

  • 都構想になると、「特別区」の住民は、二重に税金を負担する可能性がある。

都構想の生活への影響

  • 「特別区」になると、今の大阪市が独自で行う住民サービスは廃止される可能性がある。
  • 「特別区」の住民は、二重に税金を負担する可能性がある。

衝 撃!

  • ① 特別区になると
    大阪市民は二重に納税!?
  • ② 4つの特別区に合区すると
    どんな影響があるの?

続きはこちら